初陣ビール Uijin Beer

「初陣」(ういじん)というビールがベルギーの日本食料理店で販売されています。今井礼欧氏による「欧和ビール」に続き、また新しく日本人の感性とベルギーの伝統が融合したビールが誕生しました。

青い鳥チルチルが初めて「初陣」に接したのは2015年5月の頃。ブリュッセルの和食処「のんべえ大学」のカウンター席にて。さわやかで華やかな香りと端正な味は、お刺身や焼き魚など、繊細な味わいの料理にマッチする印象でした。

「初陣」は日本でベルギービールが飲めるカフェを8店舗も展開する菅原亮平(すがわら・りょうへい)さんがレシピを考案し、ベルギー南部ワロン地方にあるジャンデラン醸造所に委託して生産されています。

さわやかな味わいの秘密はその原材料にあります。大麦麦芽と小麦麦芽がブレンドされているため、いわゆる白ビールの要素が加味されているのです。アルコール度数も6%と、日本のビールに比べると少し高いものの、ベルギーのビールの10%近い度数に比べるとかなり抑えめで飲みやすい。「口の中をスッと抜け、軽やかに香る」というイメージと、味わいを消し切ってしまわない絶妙なバランス操作によって、洗練された印象を実現しているようです。

ベルギーの販売子会社は「Rio Brewing & Co.」という名前。リオは菅原亮平さんの名前「りょうへい」がベルギー人に発音しにくいため、「リオ」というニックネームがつけられたことに由来します。

菅原さんは日本でまだベルギービールの認知度が低い黎明期にベルギービールカフェの経営からスタートし、気に入った銘柄の独自の仕入れ、さらに伝統を踏まえたうえでの独自レシピの開発と、ベルギービールをこよなく愛する人物。デリリウムカフェ、ベル・オーブ、ブラッスリー・セント・ベルナルデュスなどを経営し、ベルギービール名誉騎士の称号もお持ちです。

「初陣」というネーミングには2つの意味があるといいます。食事のはじまりに飲んで欲しい清涼感のあるビールという意味と、今後、世界のレストランに向けてアピールしていくための先駆けとしたいという意味。別の味も研究開発中とか。これからますます楽しみです。現在ベルギーでは「山優三辰」「のんべえ大学」「KAMO」「麺真」など日本食店を中心に好評販売中。日本では当然、デリリウムカフェなど菅原さんのお店でご賞味いただけます。お見かけの際には、ぜひお試しあれ。

(ブリュッセルにて取材 14.jul.2015)

販売会社 Rio Brewing & Co. サイト