汚染物質PFAS、ワロン地方の水道水から検出

汚染物質PFAS、ワロン地方の水道水から検出

健康への影響について心配な話題が飛び込んできた。ワロン地方の多くのコミューンの飲用水に、基準値を超える量の汚染物質が含まれていたことが発覚したのだ。

ベルギー・フランス語放送ラジオ&テレビ(RTBF)の調査によると、エノー州の12の村、12.000人もの住民が、PFASと呼ばれる有害物質が基準値の5倍も含まれた飲用水を一年半近くも消費してきたことが明らかになった。

PFASとは4.000以上の化学物質からなる化合物で、1950年代以降、繊維産業や化粧品業などの領域で使用されてきたが、現在では癌の発病やホルモン・免疫システムを崩すリスクを持つ汚染物質とみなされている。

環境相のセリーヌ・テリエ氏は、この件について謝罪しつつも、脅威についてはまったく知らなかったと説明し、「任期が終わるまで職務を全ういたします」と辞任の可能性を否定した。

しかしながら、2022年6月にワロン地方の公共機関から環境相に宛てられた手紙の中で水道水におけるPFASの濃度を制限するよう要求がなされていたことが分かっており、責任の所在が今後争点となりそうだ。