DVD バーレンからの野菜 Groenten uit Balen

2014年シャルル・ミシェル政権になり、11、12月とベルギー全土は労働者や公共交通機関のストライキで揺れた。一方、昔のストはどんな感じだったのだろう?と思った方にオススメの映画が「バーレンからの野菜」である。

これは作家ワルテル・ファンデンブルーク Walter van den Broeck が1972年に初演した舞台作品を元に、フランク・ファンメヘレン Frank Van Mechelen 監督が同じタイトルで制作した映画。1971年にバーレン Balen というアントワープ州の小さな村で実際に起きた労働争議を題材にしている。 

当時のバーレンには亜鉛工場があり、そのすぐ隣にはフランダース地方でシテ cité (フランス古語で都市の意)と呼ばれる労働者の団地があった。そこに暮す家族、ヤン(父)、クララ(母)、ミシェル(祖父)、ヒェルメイン(娘)の4人家族がこの物語の主人公。

ヤンは工場で働いていたが、賃金アップを要求する労働者のストライキが勃発し、働きに出れなくなってしまった。工場からの賃金が払われなくなると、通常は労働組合がサポートをするものだが、「時給10フランの即時昇給」という要求が「現実的ではない」という理由でブリュッセルに本部のある労働組合連合はこのストライキを支持しない。

困窮する一家は、近くの町モル Mol のスーパーGBのレジで働くヒェルメインの給料とミシェルの年金でかろうじて食いつなぐ日々を送る。

70年代初頭はまだ学生運動が盛んで、学生たちもストライキに共同戦線を張ろうと応援に駆けつけてくれる。マルクス主義の革命に燃える学生の一群の中には、ヒェルメインの昔の同級生リュックがおり、とあるダンスパーティーで再開した二人は急接近する。

 

ちなみに、タイトルの意味は非常に分かりにくいが、ヤンが当時の王様ボードワン1世に窮状を訴える手紙を書く際、文末に「バーレンからご挨拶申し上げます」Groeten uit Balen と書くべきところ「バーレンからの野菜」Groenten uit Balen とNを余計に入れる間違いをしてしまったことに由来している。

(2011年/オランダ語/字幕:英仏蘭/110分)

公式サイト

http://www.groentenuitbalen.com/