【チルチルのひとりごと】ベルギーで冬タイヤは義務にあらず

しんしんと、深々と、白い雪がブリュッセルに降り積もっています。

窓から見える景色はが変わって見えます。「雪化粧」とは、昔の人は素敵な言葉を思いついたものですね。おしろいを肌に塗るように、建物の屋根や地面を美しく輝く白に染めていきます。

暖かい家のなかから外を眺めている間は、キレイだなで済みますが、一旦、外出するとなると、さあ大変。

凍った地面に足を滑らしたり、靴やズボンが汚れたり、車に乗ってもヒヤヒヤです。

当然、雪に襲われたベルギーの町は大混乱。

本当の「雪国」から来た人たちは、「ふん、これしきの雪でパニックとは、あわれなものよ・・・」と、優越と軽蔑の眼差しでベルギーを見下します。

この国では、10月になると、雪や凍結した路面でも滑りにくい冬タイヤの着用が許可されます。タイヤに刻まれたグリップの線が深く、これならツルツル滑ったりしにくくなります。

欧州の隣国、例えばドイツやルクセンブルクでは、こうした冬タイヤは「義務」。フランスではアルプスやピレネーのほう限定で「義務」。

しかし、ベルギー全土でこれは「義務」ではないため、あくまでもドライバーの判断に委ねられています。アップダウンやカーブの多いアルデンヌ地方などは、実質的に必須で、チェーンも持っておいたほうが良さそうです。

やわなブリュッセルは、ちょっと降っただけで交通渋滞などパニックになるため、義務化の話がニュースなどにも出て来るのですが、やっぱり、そんなに降らないのに強制するのはね・・・やりすぎかもね・・・コストだし・・・などと、むにゃむにゃ、グレーな感じで問題を先送りするのが常なのです。

12.12.2017

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