チルチルのひとりごと ボニファス地区の魅力

久しぶりにボニファス地区(Saint Boniface)を歩いてみました。観光客はあまり行かないであろうこの特殊な界隈は、アールヌーヴォー建築の宝庫です。歩いてまわれる範囲に、かなり味の濃いスグラフィッティ(壁画)や、曲線を描く鉄のフレーム、個性の強いドア、ブルーストーンの外壁など、ヌーヴォー・ファンなら目を輝かせるデザインが次々に現れます。

不思議と魅力的なこの地区は、飲食産業も盛んです。新しいラーメン店「こくラーメン」と老舗「やまとラーメン」がしのぎを削り、なんちゃって日本食のLittle Tokyoのテラス席が意外に流行ってたり、渋い内装のカフェやレストランも健在です。人気の喫茶コントワール・フロリアンも賑わっていました。時間を忘れてお喋りするには、絶好の場所です。

食事以外にも、カメラ屋、古書店、アクセサリーショップ、ファッション・アウトレットなどなど。アールヌーヴォー建築の魔力に満ちた空間にお店がひしめきあって、独自の世界を創り上げています。

隣接するマトンゲ地区も愛おしい。謎の食材を売るアフリカショップに、アフリカ系美容室、布地屋からカツラ屋まで、異国に迷いこんだような気分になります。安くてお腹いっぱい食べられるカレー屋さんも近所にあるんでした。

ガイドブックには載っていない。行ってみないと分からない。雑多な香りの入り交じる街の空気を吸って、そこで輝く地元の人々に触れて、はじめて街と対話できるのです。そんな風にベルギーを旅してみませんか。

29.mar.2019

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