ベルギーに到着! 空港を歩いて、ヨーロッパの雰囲気に浸っています。これからの旅行が楽しみだな〜!
そこに、黒っぽいスーツを着た二人組が歩み寄ってきて、フランス語で何やら話しかけられます。
「ソーリー、アイ・キャノット・スピーク・フレンチ」と言うと、向こうは不機嫌そうに、「イングリッシュ?」と質問します。英語で話してくれるようです。
彼らは、自分たちを指差して「ポリス・オフィサー」「ポリス、ポリース」と言います。警察官なのでしょうか。
よく分からないまま、警官の職務質問がはじまります。「パスポート」「ID」の掲示を求められ、今度は財布も出せと言ってきました。しまった何か罰金を取られるのか・・・。
パニックのうちに、警察官に紙幣をざっと抜き取られます。空になった財布やパスポートなどは返してもらったものの、いったい何が起きているのか分からない。
またゴチャゴチャとフランス語でまくしたてられた後に、二人組は堂々と去って行きました。
もちろん、そんな警察官はベルギーにはいないので、彼らはニセ警察官たちなのです。
ニセ駅員、ニセ従業員、ニセ客室係、ニセ、ニセ・・・
こうした詐欺では、登場人物が警官とは限りません。駅員だったり、お店の従業員だったり、ホテルの従業員だったり。
とにかく、何かの役になりきって、あなたのお財布や貴重品をだまし取ろうとします。