- 1. チルチルのひとりごと 受難と情熱の間
- (コラム)
- 欧州言語でパッション(passion)というと、一般的には「情熱」という意味にとらえられる。 一方で、今がその時期なのだが、キリストの「受難」もパッションと言われる。教会ではそのテーマ「受難節」にちなんだ音楽が奏でられている。それは、欧州の音楽家にとって「稼ぎ時」であるのがパッションの第三の意味と考えられなくもない。(もちろん冗談) さて、この前の週末、ドライブ中に同乗の音楽家とパッションの話になって、彼が音楽関係者のあちこちから声をかけられた挙句、トリプル・ブッキングが2日分もあると豪語していたのが、ふと、パッションとは何か? どうして「情熱」と「受難」が同じ言葉でありえようか? という話題になった。 ...
- 作成日 2019年03月20日
- 2. 聖パウルス教会 Sint Pauluskerk
- (アントワープ)
- 街の中心部に近い。壮麗な建築と内部装飾。ルーベンス、ヴァン・ダイク、ヨルダーンスなどアントワープ出身画家の絵画に、200体以上彫刻作品がある。脇の庭に、キリストの受難ゴルゴタの丘行きをテーマにしたモニュメントがあり興味深い。 壮麗な教会 聖パウルス教会はもともとドミニコ会の修道院の一部であった。1571年に完成したが1679年に火事で燃え、新しく尖塔が加えられて再建された。基本はゴシック建築ながらバロックの要素が入ったファサードと尖塔、そして内部の白と黒の大理石が印象的である。 ...
- 作成日 2017年07月04日
- 3. アントワープ大聖堂 O. L. Vrouwekathedraal Antwerpen
- (アントワープ)
- ... 一番の見所は、30代の若きルーベンスが描いた祭壇画である。『キリストの昇架』『キリストの復活』『キリストの降架』『聖母被昇天』の4点がある。 『キリスト昇架』 ピラトの命によりキリストがゴルゴダの丘で十字架につけられる刑を受ける受難を描いている。屈強な男たちが十字架を持ち上げる瞬間を切り取った構図で、光と影の演出も相まってダイナミックな印象を受ける。8年間イタリアでバロック絵画を学んだルーベンスの才能が存分に発揮された派手な絵である。1609年から翌年にかけて制作された本作は、元々は別の教会の祭壇画として描かれたものが、1815年にアントワープ大聖堂にもたらされた。 ...
- 作成日 2017年06月30日
- 4. 小便小僧 Manneken-Pis
- (ブリュッセル)
- ... meos 神が私を石の台座に置かれた。そして今、私の頭は敵の上にある。 ジュリアン君が、ブリュッセルの象徴として大いに地元民の愛を受けている様子が分かります。もはや銅像の域を超えた存在。そこで、1698年、当時スペイン領ネーデルラント総督だったマクシミリアン2世エマヌエルから衣装をプレゼントされます。これが彼のはじめての衣装でした。 しかし、人気者であるがゆえにジュリアン君は数々の受難にさらされてきました。1745年、イギリスの兵士たちが銅像を奪い去ります。しかし、ヒェラーツベルヒェン ...
- 作成日 2013年12月23日