天皇陛下の 「生前退位」と近年ヨーロッパの例

 

日本の天皇陛下が 「生前退位」の意向を発表した。近年ヨーロッパでも国王、そしてローマ教皇が引退し生前譲位という例が見られた。

ベルギー(アルベール2世の退位 2013年7月)

前国王アルベール2世は第6代のベルギー国王。実兄であるボードワン国王が子供を持たずに死去したため1993年に即位し、20年ほど在位したが、79歳の高齢を理由に2013年に退位した。王座はベルギーの建国記念日7月21日に、長男のフィリップに譲位され、今日に至っている。

ちなみにベルギーの歴史を見ると、第二次世界大戦中の責任問題を抱えて1951年に退位したレオポルド3世の例があり、アルベール国王の退位はベルギーで2度目の生前退位の例である。

 

オランダ(ベアトリクス女王の退位 2013年4月)

アルベール2世が退位する数ヶ月前、隣国オランダでもベアトリクス女王がウィレム=アレクサンダーに譲位した。この時点でベアトリクス女王は74歳だった。

 

スペイン(フアン・カルロス1世の退位 2014年6月)

フアン・カルロス1世が生前退位したのは76歳のとき。高齢もあるが、派手な生活を好み国民の支持を失っていた背景も見える。王制を廃止し、共和制に移行すべしとの国民意見も強く聞かれた。長男フェリペ王太子が即位してフェリペ6世として王座を継承して、王室のイメージは回復。

 

ローマ教皇(ベネディクト16世の辞任 2013年2月)

まれなことではあるが、終身制のローマ教皇の座も生前の辞任が近年見られた。ベネディクト16世は8年近く教皇に在位したが、86歳のときに健康の問題があり辞任を希望。2013年に引退し、そのすぐ後に行われたコンクラーヴェ(教皇選挙)でフランシスの就任が決定。